いつも仲間と登山を楽しんでいるものの、次に誘われている山のレベルが自分には合っておらず、不安に感じ、どうしたら良いか?といったメッセージをいただき、これは、グループ登山をしている方で、初心者の方、体力に自信のない方は感じることかと思いました。
不安を感じる大きな原因は?
まず、誘われた登山に不安を感じ原因は、今まで自分が行った山よりも標高が高い、険しいということだと思います。初心者の方にとっては、未体験の標高には不安があると思います。
標高が高い分、登る斜度がきつくなったり、時間が増えます。
これは、体力や経験が比例してくるので、不足していると無理な登山となってしまいます。
普段から登山やハイキングを仲間とされているのであれば、1500m以上の山々は経験済みだと思います。
なので、上記の方々が不安を感じるのは、2000m以上の山と思います。
自分の登山レベルは経験と体力から判断
では、自身の登山レベルがどの程度、どのくらいの山を登れそうかというのは、今、現在、経験した山、登れている山の標高、山行時間、距離を把握しておきましょう。
今まで1500m級の山しか登ったことがないのに、2500m級の山へ登るのは無謀です。
また、山全体の標高以外にも、登山口の標高、登山口から目的地までの距離や高さも重要です。
例えば、富士山は日本の山々の中でもダントツに高いですが、0地点から登山を始める方はほとんどいません。
ちなみに、富士山に登る場合、富士宮ルートから入ると、往復約8.5km、この登山口が約2300mなので、ここから頂上までの標高差:約1450m。所要時間(登り)約6時間(下り)3.5時間です。
これに近い標高、距離、歩行時間を経験しているかどうかです。
例えば、富士山に登るために、トレーニングで北アルプスなどの険しい山々を経験していなくとも、上記と同じような経験をし、トレーニングすれば良いのです。富士山のトレーニングとして、丹沢などの山々が有名ですよね。
なので、自分が登った山の少し上の標高差、所要時間であれば問題ないのですが、例えば、今まで登り時間が3時間が最高だけど、6時間の山にいきなり登るようなことをするのは無謀です。
また、同じ山でも、暖かい時期、雪の季節などで季節によっても山の風貌や登山の険しさは変化します。
初心者であるのなら、厳冬期の山は装備、体力、経験を考慮していきましょう。
無理をしないことが一番
とにかく、無理な登山で心配なのは、体力の限界などによる、怪我や事故、トラブルです。
限界を超えた疲労や体力の消耗は、目眩や吐き気、足のもつれなど、急激な体調変化をおこしかねません。
今、自分の体力に会っていない登山をし、山で救助を求める人も増えているようですが、山での救助は本当に大変なことです。
山での時間は自己責任が基本です。
基礎体力を十分につけ、トレーニングや体調管理をすることも楽しく登山をするために大切なことです。
まずは仲間にしっかり相談する
グループ山行で不安があるときは、躊躇せずに仲間に相談することです。
山の経験者であれば、山のレベルに合わせたトレーニングも熟知しているはずです。
経験者のアドバイス、トレーニングはとても有効です。
しかし、中には「全然大丈夫だよ」と安易な回答でお誘いする方もいると思います。そんな時は、トレーニングに同行してもらうことを頼んでみましょう。
山仲間がいるということは素敵なことです。
そして、どうしてもどうしても無理な時は、その回はしっかりと断ることも大切です。
万が一、山でご自身が事故を起こしたら、他の方の山行も台無しになってしまいます。
山小屋や温泉地などの無理のない地点で合流するのもいいかもしれません。
山は色々な山があり、全てが違う景色を見せてくれます。
登山をしていると色々な山を経験してみたくなります。
でも、あまりにも無謀な登山はしないように心がけましょう。
山は逃げません。
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