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ゆっくり山マイマイとは
病気やケガ、治療、身体の故障、リハビリ中、後遺症、ハンディキャップ等の人々が、安心してゆっくりと山を歩くことができるようと作られたしるしです。
救助や援助を求めるものではなく「ゆっくり歩いているのでお先にどうぞ」という、思いやりのしるしです。
生きる希望として山へ登る人たちがいる
大きな病気や手術等で「命の時間」や健康の大切さを感じた方々で、食事療法や健康維持のために運動に気をつかうようになった方が多いとおもいます。
その中で、体を動かしながら自然を満喫したい、心のリフレッシュのために登山を思う人々がたくさんいらっしゃいます。それは、経験者、未経験者様々です。
しかし、その中には、ゆっくり歩いていたら、普通に歩ける登山者の方の邪魔になってしまう気がして・・・と、ゆっくり歩くことを申し訳なく思い、山行をためらってしまう方、
身体に不自由や不安を抱えながらの山行中、人とのすれ違いに不安を感じている方、
ゆっくりしか歩けない方の中には、前後からの人とのすれ違い時に急に避けることが難しく、不安に感じている方、
治療や後遺症等での外見の変化に戸惑い、登山を躊躇されている方々がいます。
ゆっくり歩いていいんだよ
身体に不安や痛み、不便を感じている人たちが山を登る時、ためらいや不安を少しでも安心に変え、生きる希望としてみんなに山を楽しんでもらいたい。
そんな願いがこの「ゆっくり山マイマイ」に込められています。
お先にどうぞのしるしへ声をかけてくれるとうれしい
このマークを見かけたら、どうか道をゆずられてください。
前からやってくる人よりも後ろから近づいてくる人には気付きにくいものです。
少し手前から「こんにちは」や「お先行きます」「チワ!」でも、何か声をかけてくれると気が付いてスムーズに道をゆずりやすいです。
ゆっくりでも一生懸命歩いているときに、突然、ビュン!と追い越されるとビックリしてしまうものです。
追い越す方も道を譲る方も、ほんの小さな声かけが、思いやり、そして、安心につながります。
つながる気持ち
このしるしを利用する人たちが、山で出会うことがあれば、病気や治療に頑張っているのは自分一人じゃないと、励みになってくれるはずです。
頑張る気持ちに疲れてしまった時は、どうか、この山マイマイでつながっている人たちがいることを思い出してください。
自然にも人にも優しく山を楽しむために
このしるしはみんなが山を楽しめるように作られたものです。
援助や思いやりを強要するものではありません。
山道で渋滞を誘発するものでもありません。
このしるしを利用される方は、こ自身の体調や身体に合った計画で無理のない山行をお願いいたします。
あなたの山頂を決めればいい
登山やハイキングは、必ず山頂へ行かなければならないものではありません。
山行途中で体調の不調を感じた時は、そこがあなたの山頂。
「せっかくきたのだから」と、無理してピークハントをしたために具合が悪くなってしまっては、
自然を楽しみにきたのに、体の具合を悪化させての帰宅、又は、自力で帰宅が困難になっては意味がありません。
時に、念願の山、ずっと計画してきた山で、もしも途中で具合が悪くなってしまったとき、あなたは「登りたい」「きっと大丈夫なはず」と悩む時があるかもしれません
でも、みんな、家族や周囲に迷惑をかけることはしたくないはずです。
こうした時のために、無理をせずに途中で引き返すことも勇気ある決断、登山のマナーである事をしっかりと理解しておきましょう。時間や計画に余裕を持ち、ご帰宅までのことを考慮し、山を楽しみましょう。
誰も具合が悪くなって山頂へ到達できなかったあなたを笑ったり責めたりはしません。
むしろ、無事に下山してくれてよかったと、ホッとするはずです。
万が一、もしもの時には途中で引き返す、小屋へ宿泊することをためらわないでください。
「今日はここが私の山頂!」とサラリ笑ってと家路に向かう方が潔くカッコいい!
それがしっかり理解できてこそ、素敵な登山者なのです。
山は突然消えたりしません。
また、訪れれば良いのです。
ご自身の健康、体調あってこその登山です。
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